(Esquire.comより引用)
海外サッカーを扱った英語のニュース記事などを読んでいると、一般的な英語学習では出会わない表現をよく目にします。
日本語でもそうですが、「サッカー通の人間が使う言葉」って一味違いますよね?
例えば、有名なものでは「削る」が挙げられます。これはサッカーで「相手に(怪我をさせるつもりで)激しく対応する」ことを意味します。
このようなサッカー用語を状況に合わせて正確に使いこなすことによって、さらにサッカーを楽しむことができるようになると思います。
そこで今回は、BBCニュースのサッカーカテゴリーにあった記事の中から、独特の英語表現を10個厳選して紹介します。
第1弾よりもさらに難易度の高い語やフレーズがたくさん登場します!しっかりと覚えて、ボキャブラリーを豊かにしていきましょう!
No.1
roll a dice
勝負を仕掛ける
✍️直訳すると「サイコロを転がす」という意味のこちらのフレーズは、監督が選手交代などで「勝負を仕掛ける」ことを意味します。
《例文》
Mourinho is rolling a dice at the early stage of the second half!
《日本語訳》
モウリーニョが後半の早い段階で勝負を仕掛けています!
No.2
high-intensity game
高い強度の試合
✍️日本でも最近は耳にするようになった intensity (インテンシティー)という言葉には「強度」という意味があります。なので high-intensity game とは攻守の切り替えが早く、球際のバトルが熱い試合を指します。
《例文》
It was really exciting to watch a high-intensity game!
《日本語訳》
高い強度の試合を見るのはとても楽しかったです!
No.3
killer instinct
負けん気, 闘争心
✍️直訳すると「殺し屋の本能」となるわけですが、BBCのような公式なニュース記事の中でも普通に使用されている言葉で、「負けん気」や「闘争心」という意味があります。
《例文》
The lack of killer instinct inside the box is a big problem for Real Madrid.
《日本語訳》
ボックス内での闘争心の欠如はレアル・マドリードにとって大きな問題だね。
No.4
attacking fluidity
攻撃の流動性
✍️前線の選手がポジションを入れ替えたり、後方の選手がサポートをしたりして、多彩な攻撃を仕掛ける様子を描写するのに使用されます。「流れるようなサッカー」を flowing football と言ったりもしますね。
《例文》
The manager’s system involves relentless pressing and attacking fluidity.
《日本語訳》
その監督のシステムは容赦ないプレスと攻撃の流動性を含みます。
No.5
first-leg deficit
第1戦の負債
✍️ホーム&アウェイ方式が取られている場合の、第1戦における負債(失点など)を first-leg deficit と言います。この deficit とは「負債」や「赤字」などの意味がある言葉です。
《例文》
Liverpool overturned a 2-0 first-leg deficit to beat Bayern Munich.
《日本語訳》
リバプールは2対0という第1戦の負債をひっくり返し、バイエルンを撃破しました。
No.6
line-breaking pass
間を割るパス
✍️相手のディフェンスとディフェンスの間を通すようなパスを line-breaking pass と言います。直訳しても「ディフェンスラインを壊すパス」となるので、なんとなくイメージができますね。
《例文》
Modric is always looking for an opportunity to provide line breaking passes.
《日本語訳》
モドリッチは常に間を割るパスを供給するチャンスを伺っている。
No.7
clear-cut chance
明らかなチャンス
✍️もともと clear-cut という言葉は「輪郭のはっきりした」という意味で使われていた語です。そこから転じて、「明確な」という意味で使用されるようになりました。
《例文》
Wasn’t that a clear-cut chance?
《日本語訳》
あれは明らかなチャンスじゃなかった?
No.8
makeshift defence
間に合わせの守備(陣)
✍️ 最終ラインにケガ人などが出ているとき、中盤の選手をコンバートしたりすると思います。また、相手に合わせて最終ラインの人数を変更したりした際にも makeshift defence は使用されます。
《例文》
It’s gonna be hard to play against PSG with a makeshift defence.
《日本語訳》
PSG相手に間に合わせの守備陣でプレーすることは難しいだろう。
No.9
match-fit
試合をするコンディションの整った
✍️日本人が思う fit の感覚とはちょっと違うのかも知れませんが、形容詞の fit には「コンディションの整った」という意味があります。むしろ condition は天候やピッチの状況を指す言葉だったりします。
《例文》
I think it will take another two weeks for him to be match-fit.
《日本語訳》
彼が試合をするコンディションの整うまで、もう2週間はかかるだろう。
No.10
ghost past
するりと抜き去る
✍️「ドリブルで抜き去る」という意味の dribble past などは見たことがあるかも知れませんが、その進化系とも言える表現です。オバケがスッと通り過ぎていく感じですね(笑)
《例文》
GOAL! Messi ghosts past two defenders and puts it into the net!
《日本語訳》
ゴール!メッシが2人のディフェンダーをするりと抜き去り、ゴールに流し込みました!
おわりに
いかがでしたでしょうか?今回の記事では、BBCニュースで見つけたサッカーに関する独特の英語表現を10個紹介しました。
初見では意味の分からないものが多かったと思いますが、皆さんのサッカー英語ボキャブラリーのレベルが、少しでも上がったのであれば幸いです。
ちなみに、これらは DAZN の英語実況でもよく耳にする表現だったりもします。1ヶ月無料で視聴ができるので、ぜひ英語実況も楽しんでみてください。
また、『イギリス英語で頻出のスラング的なサッカー用語10選』の 第1弾 と 第3弾 をまだ読んでないという人は要チェックです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。記事がおもしろいと思っていただけましたら、シェアをよろしくお願いします。